Team Win Recovery Project(TWRP)の起動方法と操作・使用方法を解説します。
ファイルインストール、バックアップ・復元などについてのTWRPの使い方を書いています。
リカバリとはシステムの初期化やOSの書き換えなどを行うためのもので、標準状態のAndroidでも元々搭載されています。
TWRPは標準リカバリに手を加えたもので、メーカー以外の非純正ROM(カスタムROM)を書き込んだり、システム(ROM)全体のバックアップをしたりすることができます。
また、CWMと異なり、端末画面のタッチパネルでほとんどの操作を行うため、直感的に取り扱えます。
CWMについては「【CWM】Clockworkmod(クロックワークモッド:CWM)の起動と操作・使用」を参照して下さい。
※TWRPを使用したカスタムROMの書き込み方法は、「【TWRP】Team Win Recovery Project(TWRP)でのカスタムROMの書き込み(ROM焼き)」を参照して下さい。
ファイルインストール、バックアップ・復元などについてのTWRPの使い方を書いています。
Team Win Recovery Project(TWRP)とは
Team Win Recovery Project(略称:TWRP)とはカスタムリカバリ(Recovery)の一種です。
リカバリとはシステムの初期化やOSの書き換えなどを行うためのもので、標準状態のAndroidでも元々搭載されています。
TWRPは標準リカバリに手を加えたもので、メーカー以外の非純正ROM(カスタムROM)を書き込んだり、システム(ROM)全体のバックアップをしたりすることができます。
また、CWMと異なり、端末画面のタッチパネルでほとんどの操作を行うため、直感的に取り扱えます。
CWMについては「【CWM】Clockworkmod(クロックワークモッド:CWM)の起動と操作・使用」を参照して下さい。
※TWRPを使用したカスタムROMの書き込み方法は、「【TWRP】Team Win Recovery Project(TWRP)でのカスタムROMの書き込み(ROM焼き)」を参照して下さい。
TWRPのダウンロード
TWRPは、「Viewing all TWRP supported devices | TeamWin」から使用する端末に該当するものをダウンロードしてください。
各端末ページの「Download the newest .img file here」からダウンロード出来ます。
ファイルの末尾は「.img」となっています。
※上記公式ページ対応端末以外の非対応端末に対し、有志の方が作成したものが配信されている場合があります。それらの配信元はまちまちですので、自分で検索することが必要になります。
各端末ページの「Download the newest .img file here」からダウンロード出来ます。
ファイルの末尾は「.img」となっています。
※上記公式ページ対応端末以外の非対応端末に対し、有志の方が作成したものが配信されている場合があります。それらの配信元はまちまちですので、自分で検索することが必要になります。
TWRPの起動方法
※Nexus 6Pなど最近のNexus端末では、画面ロック(パターンやPIN、指紋認証など)を設定したままTWRPを起動すると、OSが起動できなくなる場合があります。あらかじめ、全ての画面ロックを解除しておいて下さい。
TWRPを起動するには、次の3通りの方法があります。
- コマンドプロンプトに直接コマンドを入力し、起動する方法
- バッチファイル(.bat)を作成し、予めコマンドを入力しておき、起動する方法
- 端末に元々入っている標準リカバリを上書きし、TWRPに置き換えてしまう方法
2つ目の方法は、1つ目の方法を元に簡単に起動できるようにしたものです。
3つ目の方法は、PCが無くてもリカバリを起動することが出来るというメリットがあります。
しかし、端末のリカバリ領域を上書きしてしまうため、バックアップを事前に取得していないと元に戻せなくなってしまうので、注意が必要です。
また、全ての方法に共通して、あらかじめBootloaderがUnlockされていないと起動することが出来ません!
BootloaderのUnlockについてはこちらの記事を参照して下さい。
しかし、端末のリカバリ領域を上書きしてしまうため、バックアップを事前に取得していないと元に戻せなくなってしまうので、注意が必要です。
また、全ての方法に共通して、あらかじめBootloaderがUnlockされていないと起動することが出来ません!
BootloaderのUnlockについてはこちらの記事を参照して下さい。
コマンドプロンプトに直接コマンドを入力し、起動する方法
- Bootloader(ブートローダー)を起動する。
- 「Bootloader起動時のドライバ(Android Bootloader Interface)のインストール方法」を今まで一度も実行していない場合は、実行する(一度インストールしてあれば必要はありません)。
- 端末とパソコンをUSBで接続する。
- TWRPをダウンロードしたフォルダでコマンドプロンプトを起動する。
- コマンドプロンプト上で、「fastboot boot ~~.img」と入力し、Enterキーを押す。
※~~にはダウンロードしたTWRPのファイル名が入ります。 - コマンドプロンプト上に下の画像のような文字が表示されるので、端末でTWRPが起動するまでしばらく待つ。
※時間がかかる(1分ほど)場合があるので、必ずUSB接続を切らないようにする。 - 起動したことを確認する。
バッチファイル(.bat)を作成し、予めコマンドを入力しておき、起動する方法
- 「メモ帳を開く」を参考にし、メモ帳を開く。
- 1行目に「コマンドプロンプトに直接コマンドを入力し、起動する方法」の手順5で入力したもの(例:fastboot boot openrecovery-twrp-2.7.1.1-grouper.img)を入力する。
※「openrecovery-twrp-2.7.1.1-grouper」の部分は端末・TWRPバージョンにより異なります!自分の使用するTWRPのファイル名を入力して下さい。 - 2行目に「pause」と入力する。
- 入力内容が下の画像のようになっていることを確認する。
- ファイル→名前を付けて保存をクリックし、「ファイルの種類」を「すべてのファイル」に変更する。
- ファイル名をわかりやすいものに変更し、末尾に「.bat」と入力する。
※ここでは、「openrecovery-twrp-grouper.bat」とします(TWRPのファイル名からバージョン番号の除いたもの)。 - TWRPをダウンロードしたフォルダに保存する。
※~~.imgと~~.batが同じフォルダにある状態にする。 - 「コマンドプロンプトに直接コマンドを入力し、起動する方法」の手順1~4を実行する。
- TWRPをダウンロードしたフォルダを開くと、作成した「(ファイル名).bat」というファイルがあるので、実行する。
- 起動したことを確認する。
この方法は、コマンドプロンプトを開いて入力する部分をバッチファイルとしてまとめてしまうため、それを実行するだけで簡単に起動することができます。
端末に元々入っている標準リカバリを上書きし、TWRPに置き換えてしまう方法
※OnePlus Oneでこの方法を行う場合は十分注意して下さい。(カスタムリカバリを書き込んだ状態でBootloaderをLockするとUnlockすることが出来なくなるため。詳細はこちら。)
※端末の「/system」内に「recovery-from-boot.p」というファイルが存在している場合は適当な名前にリネーム(recovery-from-boot.p.bakなど)して下さい。そのままではOSを起動する度に元のリカバリに書き戻されてしまいます。
※端末の「/system」内に「recovery-from-boot.p」というファイルが存在している場合は適当な名前にリネーム(recovery-from-boot.p.bakなど)して下さい。そのままではOSを起動する度に元のリカバリに書き戻されてしまいます。
- Bootloader(ブートローダー)を起動する。
- 「Bootloader起動時のドライバ(Android Bootloader Interface)のインストール方法」を今まで一度も実行していない場合は、実行する(一度インストールしてあれば必要はありません)。
- 端末とパソコンをUSBで接続する。
- TWRPをダウンロードしたフォルダでコマンドプロンプトを起動する。
- コマンドプロンプト上で、「fastboot flash recovery ~~.img」と入力し、Enterキーを押す。
※~~にはダウンロードしたTWRPのファイル名が入ります。 - 手順5が完了したら、コマンドプロンプト上で、「fastboot reboot recovery」(「fastboot reboot-recovery」の場合もあります)と入力し、Enterキーを押す。
※出来ない場合は、音量ボタン+/-で「Recovery」を選択して電源ボタンで選択して起動するか、OSを起動してから「adb reboot recovery」で起動してください。 - 起動したことを確認する。
※2回目以降(一度fastboot flash recoveryを実行した場合)は、手順4~5を実行する必要はありません。
※リカバリを新しいものに更新したい場合は、この作業をもう一度行って下さい。
この方法は、PCが無くてもリカバリを起動することが出来るというメリットがあります。
具体的には、OS起動状態で、電源メニュー(電源ボタン長押しで表示されるメニュー)から「再起動」を選び、「リカバリ」を選択し、再起動することで起動することが出来ます。(標準ROMでは不可能。ROMによって異なります)
具体的には、OS起動状態で、電源メニュー(電源ボタン長押しで表示されるメニュー)から「再起動」を選び、「リカバリ」を選択し、再起動することで起動することが出来ます。(標準ROMでは不可能。ROMによって異なります)
しかし、端末のリカバリ領域を上書きしてしまうため、バックアップを事前に取得していないと元に戻せなくなってしまうということに注意する必要があります。
TWRPの操作方法
TWRP上での操作は、タッチパネルを使用します。機能は以下の通りです。
- 項目のタッチ:選択した項目への移動・選択した項目の実行(マウスクリックに相当)
- 画面下部の「戻る」ボタン:直前の画面に戻る
- 画面下部の「ホーム」ボタン:TWRP起動時の画面に戻る
- 画面下部中央のアイコン:ログ画面の表示
また、一部の動作は下の画像のように、矢印ボタンを右へスワイプすることで実行します。
TWRPの設定
TWRPでは、CWMと異なり、時刻設定や画面の明るさなどを設定することが出来ます。
時刻の設定
バックアップファイルなどにも表示されるため最も重要だと考えられる時刻設定の方法を説明します。
- 「Settings」を選択する。
- 「Time Zone」を選択する。
- 「Select Time Zone:」から使用したいタイムゾーンを選択してサマータイム使用の有無により「Do you use daylight savings time (DST)?」のチェックをし、「Set Time Zone」を選択する。
※日本の場合、「UTC +9(DSTチェック無し)」が該当します。 - 画面下部の「Current Time Zone:」が選択したタイムゾーンになっていることを確認する。
TWRPでのファイルインストール方法
TWRPでは、指定された形式で作られたzipファイルを端末上にインストール(展開)することが出来ます。
- 「Install」を選択する。
- 内部ストレージ(/sdcard)直下のファイル・フォルダが表示されるので、インストールしたいファイルがある場所まで移動し、選択する。
- 選択したファイル名が表示されていることを確認し、更にインストールしたいファイルがある場合「Add More Zips」を選択する。
※更にインストールしたいファイルがない場合は、手順5に飛んで下さい。 - 手順2~3を繰り返す。
- 「Swipe to Confirm Flash」の矢印ボタンを右にスワイプし、実行する。
※選択したインストールしたいファイルを全てクリアしたい場合は、「Clear Zip Que」を選択します。 - 選択したファイルがインストールされるので、しばらく待つ。(最初に選択したファイルから順番に自動でインストールされます)
- 「Zip Install Complete」と表示されることを確認する。
※「Reboot System」を選択することでOSを起動することが出来ます。
ROMのバックアップ・復元
※Nexus 6Pなど最近のNexus端末では、画面ロック(パターンやPIN、指紋認証など)を設定したままバックアップ行い、そのデータを復元するとロックが解除できなくなることがあります。予め、画面ロックを解除してバックアップして下さい。
TWRPではROMのバックアップ・復元をすることが出来ます。バックアップデータは端末本体領域(/sdcard)に保存されます。
TWRPを起動した時点の「/system」「/boot」「/recovery」「/data」「/cache」のバックアップが作成されます(端末により項目が異なる場合があります)。
そのため、事前にroot化されていたり、端末のRecoveryを既に上書きしている場合は、その状態がバックアップされます。
また、上記以外のバックアップは取れないため、他の領域を変更する際は別途手動でバックアップする必要があります。
他の領域(パーティション)のバックアップについてはこちらの記事を参照して下さい。
※CWMのバックアップとの互換性はありません!CMWのバックアップをTWRPで復元することは出来ません。
TWRPを起動した時点の「/system」「/boot」「/recovery」「/data」「/cache」のバックアップが作成されます(端末により項目が異なる場合があります)。
そのため、事前にroot化されていたり、端末のRecoveryを既に上書きしている場合は、その状態がバックアップされます。
また、上記以外のバックアップは取れないため、他の領域を変更する際は別途手動でバックアップする必要があります。
他の領域(パーティション)のバックアップについてはこちらの記事を参照して下さい。
※CWMのバックアップとの互換性はありません!CMWのバックアップをTWRPで復元することは出来ません。