「ASUS ZenFone Zoom」と同じカメラスマホである「Panasonic DMC-CM10」を比べてみました。
そんなZenFone Zoomですが、同じくカメラ機能が重視されたスマホとしてPanasonicの「LUMIX DMC-CM10」が先週発表されています。
今回は、この2つの端末を「スマートフォン」と「カメラ」の両面から比較してみたいと思います。
CM10のセンサは2010万画素 1インチとなっており、Sony DSC-RX100シリーズなどの普通のコンパクトデジカメにも使用されているものと同等です。
シャッター速度やISOなども幅広く設定可能で、電子式に加えメカニカルシャッターを搭載しており、ほとんどデジカメと変わらないカメラ機能となっています。
そしてここには書いていませんが、ライカ DC エルマリートレンズやノイズを低減するヴィーナスエンジンを搭載。
更にはレンズ周囲のコントロールリングでシャッタースピードや絞りを変更可能など、まさに"カメラ"として作りこまれています。
一方、Zoomは画素数・センササイズ共に小さいものの、CM10には無い光学3倍ズーム、光学手ブレ補正(OIS)とレーザーAFに対応しています。
遠景の撮影や街中でサッと撮るような状況では有利そうです。
また、複数枚の画像を合成して大きな画像を撮影する"超解像度撮影"という機能が搭載されており、最大でなんと5200万画素の画像を撮ることができます。
カメラとしてはDMC-CM10が優れていそうです。
Panasonicのカメラブランド"LUMIX"の名を冠しているだけはありますね。
純粋なカメラ撮影をフルに楽しめるDMC-CM10。
良い写真も撮れ、普通のスマートフォンとしてもバッチリ使えるZenFone Zoom。
どちらも魅力的な端末でありますが、"カメラ型スマホ"か"スマホ型カメラ"かという点を意識して自分に合った端末を選ぶと良いのではないでしょうか。
「ASUS ZenFone Zoom」と「Panasonic DMC-CM10」
「ASUSが光学3倍ズーム搭載スマホ「ZenFone Zoom」の日本発売を発表」でお伝えした通り、ZenFone Zoomはスマートフォンにも関わらず光学3倍ズーム搭載した、いわば"カメラスマホ"とでも言うべき端末です。光学3倍ズームカメラ搭載の「ASUS ZenFone Zoom」 |
カメラ機能に特化された「Panasonic LUMIX DMC-CM10」 |
"スマートフォン"としての比較
メーカー | ASUSTek Computer | Panasonic | ||
名称 | ZenFone Zoom | LUMIX CM10 | ||
モデル | ZX551ML | DMC-CM10 | ||
価格(税別) | 49,800円~68,800円 | 未定 (約10万円) | ||
OS | Android 5.0 "Lollipop" | |||
SoC(最上位版)
| Intel Atom Z3590 64bit 2.5GHz 4コア | Snapdragon 801 32bit 2.3GHz 4コア | ||
PowerVR G6430 640MHz | Adreno 330 550MHz | |||
RAM | 4GB | 2GB | ||
ROM | 32GB / 64GB (eMMC) / 128GB (eMCP) | 16GB | ||
サイズ | 158.9 x 78.84 x 5~11.95 mm | 135.4 x 68.0 x 15.2~21.1 mm | ||
重さ | 185g | 203g | ||
画面 | 5.5インチ液晶 / 1920x1080 / 403ppi | 4.7インチ液晶 / 1920x1080 / 469ppi | ||
バッテリー | 3000mAh Li-Po | 2600mAh Li-ion | ||
ネットワーク
| GSM: 850 / 900 / 1800 / 1900 MHz | |||
WCDMA: 1 / 2 / 5 / 6 / 8 / 19 | 1 / 4 / 5 / 8 | |||
LTE: 1 / 2 / 3 / 5 / 7 / 8 / 9 / 18 / 19 / 28 / 38 / 39 / 40 / 41 | 1 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 20 | |||
SIM | microSIM (SIMロックフリー) | |||
microSD | microSD/HC/XC (最大128GB) | |||
接続端子 | microUSB / 3.5mmヘッドホンジャック | |||
無線通信 | Bluetooth 4.0+EDR / Wi-Fi IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 2.4&5GHz / NFC | |||
色 | スタンダードブラック / スタンダードホワイト プレミアムレザーブラック / プレミアムレザーホワイト | シルバー | ||
備考 | ストラップホール搭載。 | ストラップホール搭載。通話非対応。 |
似たような周波数のクアッドコア(4コア)CPU搭載ということで、処理速度という面での違いはそれほどなさそうです。
ROMは大きく差が開いていますが、microSD対応ということで実質的な違いは少ないのではないでしょうか。
一方、RAMはCM10が2GBに対して、Zoomが4GB。
重いゲームやアプリを多数起動しても快適に動作することが期待できます。
また、大きさはCM10が4.7インチとコンパクトなのに対して、Zoomは5.5インチと大画面でバッテリーも大容量。
にも関わらず、厚さと重さは逆にZoomの方が小さくなっています。
にも関わらず、厚さと重さは逆にZoomの方が小さくなっています。
ネットワークに関してはZoomが圧倒的です。
山間部や地方部で多いプラスエリア(WCDMA B6/19,LTE B19)に加えて、近々開始されるLTE B28にZoomが対応。CM10は非対応となっています。
それ以外にもLTE B18や41にも対応しており、NTT docomo / SoftBank / auの全てでZoomの方が快適に使用できそうです。
山間部や地方部で多いプラスエリア(WCDMA B6/19,LTE B19)に加えて、近々開始されるLTE B28にZoomが対応。CM10は非対応となっています。
それ以外にもLTE B18や41にも対応しており、NTT docomo / SoftBank / auの全てでZoomの方が快適に使用できそうです。
重要な違いとしては通話機能の有無が挙げられます。
CM10は通話非対応であるため、スマートフォンの完全な代用とはなりません。(先代の「DMC-CM1」は対応)
どちらかというとタブレットに近い運用になりそうです。
普通のスマートフォンとして使用するなら、ZenFone Zoomの方が優れていそうですね。
"カメラ"としての比較
メーカー | ASUSTek Computer | Panasonic | ||
名称 | ZenFone Zoom | LUMIX CM10 | ||
モデル | ZX551ML | DMC-CM10 | ||
価格(税別) | 49,800円~68,800円 | 未定 (約10万円) | ||
画素 | 1300万画素 Panasonic SmartFSI CMOS 1/3.06インチ | 2010万画素 Sony ExmorBSI(裏面照射型) MOS 1インチ | ||
ズーム | 12倍 (光学3倍 / デジタル4倍) | 4倍 (デジタル4倍) | ||
F値 | f/2.7~f/4.8 | f/2.8 | ||
焦点距離 | 28mm~84mm (光学3倍ズーム) | 28mm (単焦点) | ||
合焦範囲 | 5cm~ | 10cm~ | ||
シャッター | 32sec~1/500sec | 60sec~1/2000sec (メカニカル) / 1sec~1/16000 (電子) | ||
ISO | 50~800 | 125~12800 (拡張 100~25600) | ||
その他 | 4段OIS / レーザーAF / デュアルトーンフラッシュ / HDR / マニュアル撮影 | 電子シャッター連動メカニカルシャッター / AF最大23点 / マニュアル撮影 / RAW出力 | ||
サブカメラ | 500万画素 画角140° | 107万画素 | ||
備考 | シャッターボタン搭載。5200万画素超解像度撮影。 | シャッターボタン搭載。 |
CM10のセンサは2010万画素 1インチとなっており、Sony DSC-RX100シリーズなどの普通のコンパクトデジカメにも使用されているものと同等です。
シャッター速度やISOなども幅広く設定可能で、電子式に加えメカニカルシャッターを搭載しており、ほとんどデジカメと変わらないカメラ機能となっています。
そしてここには書いていませんが、ライカ DC エルマリートレンズやノイズを低減するヴィーナスエンジンを搭載。
更にはレンズ周囲のコントロールリングでシャッタースピードや絞りを変更可能など、まさに"カメラ"として作りこまれています。
一方、Zoomは画素数・センササイズ共に小さいものの、CM10には無い光学3倍ズーム、光学手ブレ補正(OIS)とレーザーAFに対応しています。
遠景の撮影や街中でサッと撮るような状況では有利そうです。
また、複数枚の画像を合成して大きな画像を撮影する"超解像度撮影"という機能が搭載されており、最大でなんと5200万画素の画像を撮ることができます。
カメラとしてはDMC-CM10が優れていそうです。
"カメラ型スマホ"か"スマホ型カメラ"か
どちらもカメラ機能が重視されたスマホですが、ZenFone Zoomはスマホの延長としてカメラ機能を強化した"カメラ型スマホ"、DMC-CM10はカメラの延長としてスマホ機能を付加した"スマホ型カメラ"という形でそれぞれの位置付けに違いがあります。
(実際、Panasonicは「コミュニケーション"カメラ"」としてCM10を販売)
(実際、Panasonicは「コミュニケーション"カメラ"」としてCM10を販売)
この違いは価格にも反映されており、Zoomが49,800円(最安モデル)に対し、CM10は未定(約10万円)となっています。
純粋なカメラ撮影をフルに楽しめるDMC-CM10。
良い写真も撮れ、普通のスマートフォンとしてもバッチリ使えるZenFone Zoom。
どちらも魅力的な端末でありますが、"カメラ型スマホ"か"スマホ型カメラ"かという点を意識して自分に合った端末を選ぶと良いのではないでしょうか。
パナソニック 2016-02-25