大容量で急速充電対応のモバイルバッテリー「Anker Astro E5 第2世代」の購入レビューです。
製品の特徴や外観、電流計を用いた充電電流計測、実際の使用感などを書いています。
2015/4/22…「使用感など」にPowerIQ効果の検証を追加
2015/4/9…「使用感など」に電流計を用いた充電電流計測結果を追加製品の特徴や外観、電流計を用いた充電電流計測、実際の使用感などを書いています。
2015/4/22…「使用感など」にPowerIQ効果の検証を追加
Ankerについて
ANKER(アンカー)は、2009年に元Google社員により設立された会社であり、主にスマートフォン・タブレット向けアクセサリーを取り扱っています。顧客を第一に考えた長期保証(18ヶ月)や高品質・低価格が特徴で、日本法人もありサポートにも評判があります。
公式サイトはこちらです。
モバイルバッテリー「Anker Astro E5 第2世代」
製品について
16000mAhの大容量
モバイルバッテリーとしてはかなり大きい16000mAhの容量があります。
一般的にモバイルバッテリーの実容量は表記の8割程度(2割は発熱などのロス)と言われていますが、それでも12800mAhもあります。
これは、OnePlus One(3100mAh)を丸々4回、Nexus 7(2012)(4325mAh)でも約3回も充電できる容量です。
どんな端末でも最速で充電可能な「PowerIQ」搭載
スマートフォンやタブレットはメーカーによって充電仕様が異なり、同じ充電器・ケーブルを使っても充電が早い端末・遅い端末があります。
例えば、iPhone・iPad向け充電器でAndroidを充電した場合、AC接続(=電流制限なし)ではなくUSB接続(=最大500mA)と認識され、充電が遅くなります。また、同じAndroid同士でもSamsung製端末は仕様が異なるため他社製では充電が遅くなる、もしくは出来ない場合もあります。
PowerIQは接続端末を自動的に認識、最適な充電電流を出力することでこの問題に対処し、最速で充電(最大3A)することが出来るそうです。
ちなみに、このPowerIQはモバイルバッテリーだけでなく、同社のAC充電器にも搭載されています。
主なスペック
主なスペックは以下の通りです。
ちなみに、「Anker Astro E5 第2世代」は「Anker Astro E4 第2世代」の上位製品です。E4との違いは容量(E4は13000mAh)と充電器の有無(E4は2A出力充電器付属)になります。
メーカー | Anker |
モデル | Anker Astro E5 第2世代 |
色 | ホワイト / ブラック |
価格 | 3999円(Amazon.co.jp:2015/3/10時点) |
サイズ | 高さ:150mm / 幅:62mm / 厚さ:23mm |
重さ | 308g |
容量 | 16000mAh |
出力 | 5V・最大合計3A・2ポート(USB)・PowerIQ技術搭載 |
入力 | 5V・2A・1ポート(microUSB) |
付属品 | microUSBケーブル・収納ポーチ |
備考 | LEDライト搭載・残量LED搭載 |
購入先
今回は、Amazon.co.jp(Anker Direct)から3999円で購入しました。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色です。製品の外観
化粧箱自体がビニール袋に入れられており、非常に丁寧に梱包されています。
このような化粧箱の中に本体が入っています。
裏面にはAnkerの考えや紹介などが書いてあります。
外側の白い紙を取るとこのようになっています。
箱を開けると、「Thanks for choosing Anker!」(Ankerを選んでくれてありがとう!)の文字とともに製品が現れます。
本体はツヤのあるブラックカラーで高級感があります。左下にはメーカーロゴがあり、右上にはバッテリー残量を示すインジケータ(4つの青色LED)があります。
本体裏面には型番や各種認証ロゴなどがあります。
短辺側の側面には出力用USBポート(2つ)、入力用microUSBポートがあります。microUSBポートの下にはLEDライトが付いています。
長辺側の側面にはボタンが付いています。このボタンを1回押すことでインジケータを点灯させてバッテリー残量を確認することが出来ます。また、長押しすることでLEDライトを点灯/消灯することが出来ます。
点灯したLEDライトはこのような感じになります。
インジケータはこのように点灯します。
本体の下には付属品が入っています。
付属品はUSB-microUSBケーブル(長さ約70cm)と収納ポーチです。ポーチはメーカーロゴが付いており、本体とケーブル(全長の1/4の長さに折り畳んだ場合)がすっぽりと収まるようになっています。
その下には説明書などが入っています。
Welcome Guide(説明書)と問い合わせ先やシェアのお願いなどが書かれたカード、PowerIQの説明カードが入っています。
説明書には製品仕様やインジケータの説明、保証について書かれています。
Happy? Not Happy?
PowerIQの説明カード
箱に入っていたものです。
本体の各部説明は以下の通りです。(Amazon.co.jpより)
使用感など
PowerIQ効果の検証
接続端末を自動的に認識、最適な充電電流を出力することで最速で充電(最大3A)することが出来るというPowerIQですが、本当に効果があるのかを検証してみました。
検証にはこちらの記事でも使用している簡易電流計(ルートアール RT-USBVA2)を使用しました。
また、検証は以下の条件で行いました。
- 充電する端末はLG G2(L-01F)を使用
- 比較するモバイルバッテリーは普通の製品(Panasonic QE-PL201)とAnker Astro E5 第2世代
※共に最大まで充電済み - 充電にはPanasonic QE-PL201付属のUSBケーブル(長さ約35cm)を使用
- 端末のバッテリーは50%程度の状態
検証した結果を下の表にまとめました。
検証した端末 | 製品 | 端末側の認識状態 | 充電電流 |
LG G2(L-01F)
| Panasonic QE-PL201 | USB | 0.44A |
Anker Astro E5 第2世代 | AC | 1.85A |
普通の製品(Panasonic QE-PL201)では、USB接続と認識されていまい、最大0.44Aという結果になりました。
一方、Anker Astro E5 第2世代では、きちんとAC接続と認識され、最大1.85Aという結果になりました。普通の製品と比べると4倍以上の電流値であり、単純に考えると充電時間が1/4で済むことになります。
確かに端末を認識して最適な充電電流を出力しており、PowerIQの効果は十分にあるとわかりました。
充電電流の検証
実際の充電電流を計測してみました。
検証は以下の条件で行いました。
検証は以下の条件で行いました。
- 充電する端末はOnePlus One(A0001)を使用
- USBケーブルは、製品付属のUSBケーブルとこちらの記事で紹介した急速充電対応ケーブル(オウルテック OWL-CBJ15(B)-SP/U2A)(最大2.4A)を使用
- 端末のバッテリーは最大電流が流れるであろう残量(20%程度)の状態
- Anker Astro E5 第2世代は最大まで充電済み(残量LEDが4つ点灯している状態)
検証した結果を下の表にまとめました。
検証した端末 | 製品付属USBケーブル | 急速充電USBケーブル |
OnePlus One(A0001) | 0.85A | 1.88A |
製品付属USBケーブルでは最大0.85Aとなりました。これは、一般的なUSBケーブルと同じ値でありまずまずといった結果です。
急速充電USBケーブルでは最大1.88Aとなっており、製品付属品の倍以上で充電できていました。これは、2A出力のAC充電器とほぼ変わらない値であり、モバイルバッテリーとしてはかなり優秀であると言えます。
製品に元々付属しているケーブルでは、製品性能を最大限引き出せないというのは残念ですが、きちんとしたケーブルを使用すればカタログ通りの性能を出し、高速に充電できるとわかりました。
※使用する端末やUSBケーブルによって充電電流の最大値は異なります。
急速充電USBケーブルでは最大1.88Aとなっており、製品付属品の倍以上で充電できていました。これは、2A出力のAC充電器とほぼ変わらない値であり、モバイルバッテリーとしてはかなり優秀であると言えます。
製品に元々付属しているケーブルでは、製品性能を最大限引き出せないというのは残念ですが、きちんとしたケーブルを使用すればカタログ通りの性能を出し、高速に充電できるとわかりました。
※使用する端末やUSBケーブルによって充電電流の最大値は異なります。
良い点
容量が16000mAhもあるため、非常に長持ちします。今までは、複数のモバイルバッテリーを持ち歩いていましたが、これ1つで済むようになりました。また、かなり電力を消費する位置情報アプリ(GoogleマップやIngress)を使うヘビーな状態でも1日中端末を充電し、使用することが出来ました。普通に端末を使っている状態ならば、数日程度の旅行ならば充電器無しでも問題ないかもしれません。
地味に嬉しいのがUSBケーブルを端末と接続したただけで自動的に充電が開始されるという点です。他社の製品では接続後にボタン操作などを行わないと充電されず、自分では充電を開始したと思っていても実際は開始されていなかったということがありましたが、これを使用してからはその心配が無くなりました。また、PowerIQによる自動認識がしっかり機能しており、相性など面倒なことを考えずに使用することができました。
専用収納ポーチや適度な長さのUSBケーブルが付属しており、買ってからすぐに使用できるところもかなり良いです。デザインも高級感があり、どんな状況でも使えそうです。また、LEDライトは鞄の奥を照らしてものを探すのに便利でした。
保証も18ヶ月間あるため不具合発生の際にも安心できます。
悪い点
16000mAhもの容量の割には軽く小さいですが、それでもやはり大きくて重いです。手で長時間持つには重すぎるためどこかに収納して使う必要があるのですが、サイズも大きいため小さいポケットなどでは入らない・厚みが邪魔なことがあります。(縦長なので鞄には最適)
また、大容量なので仕方ありませんが充電時間がとても長いです。公式に説明されているように残量ゼロから100%充電まで本当に8~9時間かかる(1A出力などでは更にかかる)ため、夜寝る前などに充電を行う必要があります。(その分容量が大きいので充電する回数は少ないです)
私は普段スマホ1台のみを持ち歩いているため問題ありませんが、モバイルルーターやタブレットなど複数台の端末を持ち歩いている方には充電ポート2つは少ないかもしれません。3ポートの製品もあるのですが、そちらは容量が少ないのでこの容量で3ポートという選択肢があってもいいと思います。
検証で判明しましたが、付属のUSBケーブルでは製品性能を最大限引き出せないというのが少し残念です。
検証で判明しましたが、付属のUSBケーブルでは製品性能を最大限引き出せないというのが少し残念です。
まとめ
安価で品質の良い大容量モバイルバッテリーを探していた私にとっては大変満足できる製品でした。悪い点もありますが、それを考慮しても納得のできる価格・性能・満足度です。
スマホやタブレットの駆動時間の短さで悩んでいる方にはおすすめです。
なお、Ankerはこの他にも様々な容量・サイズのモバイルバッテリーやアクセサリーを取り扱っているため、用途に応じて適切な製品を選ぶことをおすすめします。(Amazon.co.jp内のAnkerDirectはこちら)
なお、Ankerはこの他にも様々な容量・サイズのモバイルバッテリーやアクセサリーを取り扱っているため、用途に応じて適切な製品を選ぶことをおすすめします。(Amazon.co.jp内のAnkerDirectはこちら)