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LG G2(L-01F/LGL22)にカスタムROM「Cloudy」を導入する

LG G2(L-01F/LGL22)のカスタムROMである「Cloudy」についてです。
「CloudyG3」を例に、ROMの導入方法や標準ROMへの戻し方などを書いています。
また、中華フォントを日本語フォントに変更する方法APNの追加方法SMSの送信ができない場合の対処法も書いています。

2015/7/12…CloudyG2の最新バージョン(3.2)について追記
2014/12/4…「APNを追加してモバイル通信を出来るようにする」を更新
2014/11/30…「SuperSUのバイナリ更新通知が毎回出る場合」を追記
2014/11/12,10/31…各ROMの対応状況を更新
2014/10/14…「CloudyPro II」も対応したので更新
2014/9/28…「CloudyFlex」「CloudyStock」も対応したので更新
2014/9/28…「APNを追加してモバイル通信を出来るようにする」と「SMSの送信ができない場合」を追記
2014/9/25…「中華フォントを日本語フォントに変更する」を追記

カスタムROM「Cloudy」とは

CloudyG2は最新バージョン(3.3:L-01Fのみ対応/LGL22非対応)でAndroid 5.0 Lollipopベースになりました。それに伴い、導入方法に変更が生じています。詳しくは「【LG G2】【Android 5.0 Lollipop】LG G2(L-01F)にカスタムROM「CloudyG2」を導入する」を参照して下さい。

 カスタムROM「Cloudy」とは、LG G2向けのカスタムROM「CloudyROM」シリーズのことです。
 CloudyROMシリーズには、以下の4種類が存在します。それぞれ、ベースとなっている端末のROM(Android 4.4)を移植して作られています。
  • CloudyG3(「CloudyG2」へ名称変更)…「LG G3 A」ベース
     L-01F/LGL22対応
  • CloudyStock…「LG G2」ベース
     L-01F/LGL22対応
  • CloudyFlex…「LG G Flex」ベース
     
    L-01F/LGL22対応
  • CloudyPro II…「LG G Pro 2」ベース
     非公式版ではLGL22に対応
 そのため、4K撮影ノックコードQリモコン(赤外線)デュアルウィンドウQuickWindowなど各端末に搭載されている様々な独自機能のほとんどを利用することが可能です。(ワンセグやNFC/FeliCaは使用できません)
これらのROMのうち、CloudyG3/Stock/FlexはL-01FとLGL22に公式対応しており、実際に導入して利用することが出来ます。
 また、CM11では使用中に勝手に再起動してしまったり、カメラが頻繁に使用不能(起動しない・HDRが使えないなど)になったりしてしまい使いづらかったのですが、Cloudyは非常に安定しており、再起動やカメラの不具合が無くとても快適です。

 ちなみに、ROMの作者は「Cloudyfa」という方で、xdaだけでなくLGViet.comというベトナムのサイトでも活動しているようです。LGViet.comのL-01Fのページには、CloudyROM以外にもL-01F向けのカスタムROMなどが公開されています。

~2014/10/14追記~
 こちらのページにもL-01F/LGL22向けROMが多数掲載されています。

Cloudyの導入

 今回は、例としてCloudyG3を使用しますが、CloudyFlex、CloudyStock、CloudyPro IIでも同様に行えます。

準備

カスタムリカバリの導入

 端末にカスタムリカバリを導入しておく必要があります。
 L-01Fへのカスタムリカバリ(CWM)の導入方法はこちらの記事を参照して下さい。

必要なファイル

  1. CloudyG3のROM本体(全端末対応)
     こちらの「DOWNLOAD」から「CloudyG3_2.0.zip」(2014/9/24時点)をダウンロードし、端末に移動しておいて下さい。
    ※CloudyFlexはこちら、CloudyStockはこちら、CloudyPro IIはこちらからダウンロードして下さい。
  2. KitKat(Android 4.4)用Badebandファイル
     こちらの「INSTALLATION」の「Flash KitKat baseband」から導入する端末に対応したもの「KK_Baseband_L01F.zip」又は、「KK_Baseband_L22.zip」)をダウンロードし、端末に移動しておいて下さい。
 通常、カスタムROMのインストールには別途gappsが必要ですが、今回はROM本体に含まれているため必要ありません。
 また、KitKat(Android 4.4)用Badebandファイルを導入することで、「modem(mmcblk0p1)」「rpm(mmcblk0p6)」「tz(mmcblk0p8)」の3領域が書き換えられます。可能ならば書き換え前にバックアップを取っておくことをおすすめします。

導入方法

 通常のカスタムROM導入手順とほぼ同一で、最初にdata領域の初期化(sdcard領域は初期化されません)を行いますので、必要なデータを事前にTitaniumBackupなどを使用してバックアップしておきましょう。
 また、こちらの記事の「既にカスタムROMを導入しており、ROMを更新する場合」が参考になるので参照しておくことをおすすめします。
  1. 端末のカスタムリカバリを起動する。
     L-01Fの場合、こちらの記事の「カスタムリカバリの起動と標準ROMのバックアップ - カスタムリカバリの起動方法」を参考に起動します。
  2. 現在のROMのバックアップを取る。
     こちらの記事の「ROMのバックアップ・復元 - ROMの復元」を参考に、現在のROMのバックアップを取ります。
  3. 現在のROMをWipe(消去)する。
     こちらの記事の「現在のROMをWipe(消去)する」を参考に、現在のROMをWipe(消去)します。
  4. KitKat(Android 4.4)用Badebandファイルをインストールする。
     こちらの記事の「Clockworkmodでのファイルインストール方法(install zip)」を参考に、ダウンロードした「KK_Baseband_L01F.zip」(又は、「KK_Baseband_L22.zip」)のインストールを行います。
    この作業を行わないと、各種センサーが動作しません
  5. ROM本体をインストールする。
     こちらの記事の「Clockworkmodでのファイルインストール方法(install zip)」を参考に「CloudyG3_2.0.zip」(2014/9/24時点)を選択し、インストールします。
  6. ROM本体をインストールすると、下の画像のような画面が自動的に表示(Aroma Installer)されるので、「Next」をタップする。
  7. 一番上の「Installation」をタップする。
  8. 「Variant」の項目から導入する端末をタップして選択し、「Next」をタップする。
  9. 必要に応じてインストールしたい/したくないアプリをタップして選択し、「Next」をタップする。
  10. 「Ready to Install」と表示されるので、インストールを開始する場合は「Install Now」をタップする。
  11. インストールが始まるので、完了までしばらく待つ。
  12. インストール結果が表示されるので、「Next」をタップする。
  13. 「Reboot your device now.」にチェックが付いていることを確認し、「Finish」をタップする。
  14. 端末が再起動し、初期設定画面が表示される。
 以上が、CloudyG3 ROMの導入方法です。
 このままでは、日本語表示では漢字が中国語で表示されてしまうため、次の方法で日本語フォントに変更することをおすすめします。

中華フォントを日本語フォントに変更する

 CloudyG3では、日本語フォントが中国語フォントと共通(いわゆる、中華フォント)になっており、一部の漢字が中国語漢字として表示されてしまいます。
 今回は、AOSP標準の日本語フォントである「モトヤLマルベリ3等幅」を日本語フォントとして追加し、正しく日本語漢字を表示されるようにします。
 なお、モトヤLマルベリ3等幅以外のフォントを使用したい場合は、これから説明する手順において「MTLmr3m.ttf」となっている部分を自分の使用したいフォント名に書き換え、そのフォントを追加して下さい。
Droid Sans Fallback(中華フォント)
モトヤLマルベリ3等幅(日本語フォント)

フォントファイル(MTLmr3m.ttf)のダウンロード

  1. こちらのページにアクセスする。
  2. 画面中央部の「View Raw」を右クリックして「名前をつけてリンク先を保存(K)...」(Google Chromeの場合)をクリックし、「MTLmr3m.ttf」を保存する。

フォント設定用ファイル(fallback_fonts.xml)の抜き出しと編集

 CloudyG3のフォント設定用ファイル(fallback_fonts.xml)には、日本語表示時にモトヤLマルベリ3等幅(MTLmr3m.ttf)を設定する記述がありません。そのため、記述を書き加える必要があります。
  1. CloudyG3のROMのzipを解凍する。
  2. 解凍したフォルダの「/system/etc」にある「fallback_fonts.xml」を取り出す。
  3. 取り出した「fallback_fonts.xml」をワードパッドなどのテキスト編集ソフトで開く
    ※ファイルを右クリックし、「プログラムを選択して開く(H)」から「ワードパッド」を選択するのが手っ取り早いと思います。
  4. 一番下の「</family>」と「</familyset>」の間に、以下の記述を書き加える
    書き換え前
        <family>
            <fileset>
                <file lang="ja">MTLmr3m.ttf</file>
            </fileset>
        </family>
    書き換え後
  5. 書き加えたら保存して編集ソフトを閉じる。

端末へのフォントファイルとフォント設定用ファイルの追加

 端末にフォントファイルとフォント設定用ファイルを追加します。
 予め、ダウンロードしたフォントファイルと書き換えたフォント設定用ファイルをPC上の任意のフォルダに一箇所にまとめて入れておいて下さい。
 また、LGUnitedMobileDriverをインストールしリカバリモードでADBコマンドが使用できるようにしておいて下さい。こちらの記事の手順でカスタムリカバリを導入している場合は、既にLGUnitedMobileDriverをインストールしてあるため、新たな作業は不要です。
  1. カスタムリカバリ(CWM)を起動する。
  2. PCと端末をUSB接続する。
  3. 音量ボタン+/-で「mounts and storage」を選択、電源ボタンを押し、その項目に移動する。
  4. 音量ボタン+/-で「mount /system」を選択、電源ボタンを押し、/systemをmountする。
  5. 「mount /system」が「unmount /system」に変化したことを確認する。
  6. フォントファイルと設定用ファイルがあるフォルダでコマンドプロンプトを開く
  7. adb push」と入力し、半角スペースを入力してフォントファイル(MTLmr3m.ttf)を画面上にドラッグアンドドロップする。
  8. 続いて、半角スペースを入力し、「/system/fonts」と入力する。
  9. Enter」キーを押す。
  10. adb push」と入力し、半角スペースを入力してフォント設定用ファイル(fallback_fonts.xml)を画面上にドラッグアンドドロップする。
  11. 続いて、半角スペースを入力し、「/system/etc」と入力する。
  12. Enter」キーを押す。
  13. adb reboot」と入力し、「Enter」キーを押して端末を再起動する。
 以上が、中華フォントを日本語フォントに変更する方法になります。
 再起動が完了すると、追加した日本語フォントが表示されているはずです。

APNを追加してモバイル通信を出来るようにする

~2014/12/4追記~
 CloudyG3 2.1では、既にspモードのAPNがセットされているため、この作業は不要です。

 CloudyG3では、日本の通信キャリアのAPNがプリセットされていないため、そのままではモバイル通信を使用することが出来ません。そこで、適切なAPNを追加し、通信ができるようにします。
 今回は、例としてNTTdocomoのAPN(spモード)を追加します。
  1. 設定」アプリを開き、「テザリングとネットワーク」をタップする。
    リスト表示の場合
    タブ表示の場合
  2. モバイルネットワーク」をタップする。
  3. アクセスポイント名」をタップする。
  4. メニュー」ボタンをタップし、「APNの追加」をタップする。
  5. 各項目を以下の通りに設定する。
    ※NTTdocomoの場合、以下の項目以外は設定しなくて問題ありません。
    名前…任意のもの(例:spモード)
    APN…spmode.ne.jp
  6. メニュー」ボタンをタップし、「保存」をタップする。
  7. 設定したAPNが追加され、選択されていることを確認する。
    ※選択されていない場合は、右端のボタンを1回タップして下さい。
 以上が、APNを追加してモバイル通信を出来るようにする方法になります。

SMSの送信ができない場合

 CloudyG3では、デフォルトのメッセージアプリではSMSの送信ができない不具合が発生します。
 その場合、SMSの有効期間を「3日」に設定することで、不具合を回避することが可能です。
 また、SMSの送受信にデフォルトのメッセージアプリ以外のアプリ(例えば、ハングアウトなど)を使用することでも回避可能です。
  1. メッセージ」アプリを開き、「メニュー」ボタンをタップし、「設定」をタップする。
  2. テキストメッセージ」をタップする。
  3. 有効期間」をタップする。
  4. 3日」をタップする。
  5. 有効期間」が「3日」になっていることを確認する。
  6. 「戻る」ボタンをタップし、「設定」画面に戻る。
  7. マルチメディアメッセージ」をタップする。
  8. 下にスクロールし、「有効期間」をタップする。
  9. 3日」をタップする。
  10. 有効期間」が「3日」になっていることを確認する。
 以上が、SMSの送信ができない場合の対処法になります。

SuperSUのバイナリ更新通知が毎回出る場合

 Cloudy G3 2.1で、SuperSUのバイナリを更新しているのにもかかわらず、再起動する度に更新しろという通知が出る場合があります。
 どうやら、新しいバージョンのSuperSUを使用しているとそのような問題が発生してしまうようです。以下の作業を行い、古いバージョンをインストールします。
  • SuperSU 2.01をインストールする。
     こちらのページから「UPDATE-SuperSU-v2.01.zip」をダウンロードし、カスタムリカバリからインストールして下さい。

元に戻すには

 カスタムリカバリでバックアップしたROMを書き戻すことで戻すことも出来ますが、その場合、各種センサーが動作しなくなってしまいます
 そのため、完全に元に戻すには、tot/kdzを書き込んだ上、「Touch Firmware Upgrade」を行う必要があります。
 tot/kdzに関する詳しい情報はこちらの記事を参照して下さい。
 また、「Touch Firmware Upgrade」については同記事「tot(kdz)で復元した際に、ノックオン機能や各種センサーが動作しなくなる場合(G2向け)」を参照して下さい。
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